2020/10/22 11:05

こんにちは。



朝晩はぐっと冷え込み、厚手の服に着替え。
冬の寒さ到来だ!
なーんて感じてしまうけれど、
お昼間は暑くって、暑くって半袖一枚でもいける!

そんないつもより変わった?季節を感じています、そぼくな。です。

はてさて、こんな感覚が題名にも書きました、
【コーヒー豆が冷蔵発送な理由】です。

巷の焙煎コーヒー屋を見れば常温保存が一番良しとされていたり
焼き菓子同様冷凍保存のほうが劣化が緩やかだ、といろんな考えや意見で
"その一番良しとされている保存方法"としてここぞ!とばかりに書かれています。

そんな中、そぼくな。は【冷蔵保存】をおススメするという。

クリックポストでもコーヒー豆を発送するお店が多い中、
ご注文が100gのコーヒー豆でも
しっかりクール便で送っちゃう。
けれどそこには、やっぱりそれなりに理由、【おいしい意図】があって。

その決め手は【温度変化】

今みたいな季節だと13度前後の朝晩。昼間は21度前後。
少なくとも住んでいる場所がそういう気候で。
土地によって一日の温度変化が緩やかなところもあるだろうけれど
もっと温度変化が激しい場所もある。。



コーヒー豆は温度変化が著しいと汗(油)をかきやすくなります。
しっかり火を入れた極深煎りだと焙煎したてでも汗(油)は出ます。

 
この汗(油)をかくこと自体は悪い事では無くって、
コーヒー豆は外からの刺激から
自分自身の身を守る為に油を出している自衛反応みたいなものです。
人間が暑くなったら汗をかいて体温を調整するような感じです。

このコーヒー豆の油はコーヒーオイルとも呼ばれ(英語読みしただけですが(笑))
コーヒーのアロマオイル、となっております。

なのでコーヒーの口当たりの味わい(コク、まろやかさ)や、香り、、に
このコーヒー豆の汗(油)は影響しております。

だから、この汗はただの悪いやつではなく、美味しいコーヒーを飲んで頂く上で重要な役割を担っている【汗(油)】です。

けれども【油(汗)は酸化】します。
それは焼き菓子で使用しているバターでも一緒で劣化(酸化)していきます。
その酸化された油はまずい。少なくとも美味しくはない。
(そして体にもあまり良くはない)
なので、焼き菓子屋そぼくな。は焼き菓子もコーヒーも鮮度は命!と謳っているわけです。

と、少しお話がそれましたが、
ここで何故冷蔵便なのか?そして急激な温度変化が良くないのか?の話に戻ります。

急激な温度変化等で無理な刺激を与えてしまい、
余分に油(汗)をかかせてしまう。
そして、"その出た油"と言うのは劣化(酸化)していくのです。

、、、ややこしいですね。
簡単に言うと、コーヒー豆を、温度変化が著しい場所で保存してしまうと、
本来出なくてもいい油(汗)まで出てしまい
劣化(酸化)のスピードが速くなってしまうというわけです。
と、いう事は
美味しい様態で飲んで頂ける期間も短くなってしまう。
→賞味期限として記載している焙煎してから2週間以内でも"美味しい賞味期限"を提供出来なくなってしまう。のです。



なので今の季節では
朝晩、
そして住む場所で気温が全く違うと考えているので常温発送はしておりません。

また、冷凍発送をしないのは
冷凍便で発送しお客さんの元に届くとき、一度常温に出される、
その時の急激な温度変化、
飲む時には、冷凍庫から豆を常温に出して豆を挽く、
そのとき生じる急激な温度変化、、。と
冷凍保存(発送)をしていても
何度か急激な温度変化がその都度その都度起こる事が想定されるので、
冷凍発送をしておりませんし
冷凍保存をおススメしておりません。

冷凍保存が一番劣化がしにくいという考えもありますが、
そぼくな。が提示している焙煎してから賞味期限2週間以内で飲んで頂けるならば
冷凍保存までしなくても良いのでは、という考え方です。


以上のような理由から

今の季節は
常温発送も冷凍発送もせず、
【飲み手に美味しいコーヒーを届ける最善の方法】として
常温保存、冷凍保存よりも急激な温度変化の少ない
冷蔵発送 をしております。


コーヒー豆も
送料も一般で売られているものよりも高いのは重々承知です。

けれども
たとえば1円でもお客さんお金を払って頂くならば
それはプロとして仕事しなくてはならないと思っていて。

商売、仕事に対しての考え方は色々とあるけれど
少しでも安くしたからそれがプロとしての仕事とは思ってはおらず。

やっぱり、発送で、
顔が見えずにお届けする商品だからこそ
色んな起こりうる出来事を想像しつつ、
美味しいものをちゃんと届けする。

私はそれがプロだと思っています。

価格が高い、安い、どちらの視野で見られようとも
そこにちゃんとプロとして
【おいしい価値】を所作と行動で示し私は提供したいと思っている。

焼いたら終わり、
発送したら終わり、
あとは何も知らない~お客さんで勝手にして。
ってのは
美味しいを届けるプロとしては違う考えだなぁ、と思うからこそ
商品がお客さんの手元に渡ってしまえば
お客さんのそのモノで、
その価値観である程度は管理されてしまうからこそ
いろんな場合を想定しつつ、
管理し(賞味期限や冷蔵保存、到着ご希望日時に焙煎する等)
伝える事、は怠っちゃいけない。

そう考えています。

簡易で雑な
仕事の仕方、
人との向き合い方、
焼き届け方、
そして飲食の仕方、が今の世の中には溢れていると感じています。

その先の過程や結果に繋がっている
飲み手や食べ手の
人の身体、心をも作り手も食べ手も雑にしている風潮がある気がしています。

そぼくな。はそこに店を始める前も、今も、ずっと疑問をもっていて。

そぼくな。はその一見雑になりやすい、そのプロセスを大切にしたい

商売ってなんなんだろう?

美味しいものを食べる、飲む、ってどういうことなのだろう?

それを購入する事ってどういうことなのだろう?

そんな本当にプロとして焼き届けるという大切なポイントはどこだろう?
問いかけながら

大切に、大切に、その目の前を意識して、ひと商品ずつを丁寧に
"美味しい意図をもって"焼き届けたい。

そんな想いが根本にあってからの
そぼくな。の一つ一つの所作となります。


伝わればいいな。


読んでくれてありがとう!

焼き菓子屋 そぼくな。ゆ季