2019/05/09 14:01




noteのブログ記事には
わたしの暮らしや考えをひたすら書いていて
本当に菓子屋?
みたいなブログになっております(笑)
ので
こちらのBASEのブログには
菓子のことを書いていこうと思います。(当たり前か^^;)


今日は
使用している粉のこと。

【焼き菓子屋 そぼくな。】は

熊本産小麦粉の名月。

有機熊本産小麦粉のチクゴイヅミ。

この2つのみです。


ママパンさんで買っています。

ママパンさん、大きな会社やけれど、
人の温かみを感じられる会社で好きなんです。

まだ店を出す前の話。
個人のInstagram(今はもう辞めてありません。)をしている時に
チクゴイヅミを使用した
私のアップルパイの写真を気にいってくださって
ママパンさんの
チクゴイヅミを紹介しておられるページに
私のアップルパイの写真を使ってくれたり。
(今ホームページ見たらまだ載せてくれている!ありがとうございますT-T)



そこから時がたって
【焼き菓子屋 そぼくな。】を
オープンした時にも
ママパンさんのInstagramでお店を紹介して頂いたりと、、
大きな会社なのに
スタッフさんひとり、ひとりがなんだか暖かい。
(チクゴイヅミを紹介してはるページも生産者さんに対してとっても暖かいのです、ぜひ読んでみて。)


って、なんもお願いもされていないのに(笑)
回し者みたいになっちゃたけれど
少し素材が
他より高くてもママパンさんで買っています。

素材には
技術だけではなくって、
それを生み出す生産者さんの
想いはもちろん映る。
けれど、
それを扱う業者さんの扱いでも
素材の放つ、生命力は変わってくるなぁ。と
私はいろんな業者さんから
取り寄せてみて
感じているので
そこの、人から放つ温度から感じて
素材を受け取り、
菓子を焼いて
想いを繋げていきたい。
という想いで
粉はもちろん
他の素材達も選んでおります。
(ママパンさんで置かれていない素材もそんな基準で他の業者さんから買っております)

と、
業者さんの話はここまでにして。(笑)

粉との付き合い方のお話。




タルトや
クッキー生地(5月中にそぼくな。ならではのクッキーがでるよ。おたのしみに^^)
それからパイ生地(秋にはやりたいなぁ。と思っております。)
には
小麦の生命力がバンバン感じられる

香ばしくって麦麦しい、

チクゴイヅミを。



パウンドケーキ、
フィナンシェ
シフォンケーキ
ガトーショコラ
等、
しっとりと
ほどけてゆくような
食感を楽しみたい生地には

名月。

と決めております。

雇われの時には
外国産の小麦粉
を使用していたこともありますし
北海道産や
滋賀県産を使用していたこともありますが
いろんな粉と向き合ってみた結果、
今はこの熊本産小麦粉の二つが
【焼き菓子屋 そぼくな。】が
表現したい菓子達にはあっているなぁ。と
感じまして。
この粉たちを相棒と、しております。


それやったら、
どちらか一つの粉に絞ったら?と
疑問に持たれますよね?

それがダメなのです。
せっかくだから
有機栽培のチクゴイヅミ一本にしようか?と
考えて試作をした時期もあったのですが

チクゴイヅミ。
サクサクやザクザクは
すごく表情豊かに焼けてくれるのですが、

そぼくな。のしっとり生地には
合わないのです。
思っている以上に
もっちり。しすぎ、
粉の良さが引き立ちすぎて
ほかの素材達の良さを消してしまうのです。


↑チクゴイヅミを使用したカラメルパウンド。

もっちりとしてしまいすぎる。
カラメルの香ばしさが薄れてしまい、
“しっとりと優しく消えていく余韻”が
表現できない。
悪い意味で存在感が強すぎるパウンドになるのです。

名月だと、
そぼくな。の考える
その“やさしい余韻”が表現できるんですよね。

もっちりしすぎているの伝わるかなぁ?

そぼくな。の表現したい菓子は
素材達がひとつ、ひとつ、
生き生きとしながらも
お互いの素材を引き立てあい
“ひとつの菓子”として
リズムを奏で、
おいしく成り立つもの。でありたいのです。

そんな理由から
【粋なガトー】や
【焙煎漂うコーヒーとチョコのケーキ】にも
薄力粉(名月)は入っております。

しっとり、させたいから。入れております。



チョコレートケーキには
粉を入れないレシピでそれが流行っていますが
そぼくな。は入れます。

そぼくな。の菓子の場合は
薄力粉を少し入れたほうが
他の素材達をうまくまとめてくれ、
ひとつの菓子としての触感を生み出してくれている。
捉えているからです。

薄力粉無しの方が
粉アレルギーの子も食べられるし、
食感もまとまるのかなぁ?と
考えて試作したときがあるのですが、
そぼくな。の場合は逆でした。

ケーキに入っている素材達が
バラバラに立ってしまっていて、
確かに粉がない分、
土台は柔らかいのだけれども
その柔らかさの中に
個々の素材たちが点在したような
ん?という
すこし違和感を感じたのです。

しっかりホイッパーで混ぜたらいい。とか
そういう問題ではなく。

そこで感じたのです。
少しの粉が
【ひとつの菓子】というチームを支えるんだなぁ。と。
(そぼくな。のチョコケーキの場合は、ですよ^^)

バランスや比重、
合う、合わない。
考えるだけではなく
やってみて感じることがあるということも
この粉たちから学んだ大切なことです。


だから、そんなことを体験して
そぼくな。のチョコケーキには粉が入っております。

そんな想いで
相棒の粉を選び、向き合い、菓子を焼いております。

素材達をしっかり生かしてあげたいし、
生産者さん、
業者さんの想いも
小さい店ながら繋いでいきたいなぁ、と考えております。

それは
やっぱりおいしさに繋がると考えていて、
食べて頂いてくれる方に
その瞬間がほっと安らぐひと時をお届けできると感じているのです。

そんな想いで。
今日もそぼくに焼いて。
そぼくに届けます^^


読んでくれてありがとう^^
今日登場した菓子達はこの子たち↓^^